セカンドオピニオンを打診する
手術治療がある事を知る
ペルテス病と診断されてしばらくショックで思考停止していた。 自宅に帰り家族へ伝え、いま一度落ち着いて病気について調べてみると、装具治療のほかに手術治療がある事を知った。比較的手術治療の方が結果が良好だということも知り、装具治療が始まった事にモヤモヤとした気持ちになる。
保険の相談窓口に電話
息子が入っていた保険のサービスでセカンドオピニオンの相談窓口がある事を思い出し、電話をかけてみる。
セカンドオピニオンを考えていて現状の処置方法などモヤモヤしていることを伝えると、
「まずは疑問点を主治医にぶつけてみて、それでもスッキリしない場合はセカンドオピニオンを検討してみてください。まずはそこからです。」
と、回答いただく。
疑問点をリストアップ
早速疑問点を整理するべく、ペルテス病についていろいろ調べて質問事項をリストアップしていった。
- 現状の進行度合いについて
- 年齢や進行度合いなどで治療方法が変わることが分かった
大腿骨頭壊死の50%以上を伴う診断時の6歳以上の子供では、近位大腿骨内反骨切り術は装具および理学療法よりも有意に良好な結果をもたらしました →参考
- 治療方法について
- 装具治療は手術に比べ難しい
- 長男は活発な性格なので装具治療に不安
- 装具治療だと反対側にも発症する確率が高まる
参考:実は保存的治療は手術療法と比べるとはるかに難しいもの
参考:性格的に装具装着がうまく行かない時は手術療法を考慮します
疑問点をきいてみる
1週間後に主治医に会い、疑問点を投げてみる。
- 「進行度合いは?」
→健常な左側と比べ、レントゲン画像上で12.5に対し10mmと高さ違いは2mm程度(1割変形)。
また骨頭の丸みもある事を確認。
- 再度装具治療の理由について
1万人にひとりの病気なので手術が出来ないのかと思い、率直に実績も含め聴いてみる。
-
「なぜ、装具治療なのか?手術治療は行っていないのか?」
→当院では装具・手術治療ともに行っているが今回の進行状況と年齢から無理に手術は勧めない -
「治療実績について」
→手術、装具ともに20件ほどあり
→最近でも骨切り手術を実施
→装具治療の患者のレントゲンの経過を丁寧にみせてもらう。(写真はみてもよくわからないが)2年で装具を外す段階まで進んでいる -
「免荷だけの装具?どんな?開いたりは?」
→ストレートの装具。脚を開いた装具は日常で煩わしさが増すため選んでいない -
「入院や牽引は?」
→痛みの程度がそれほどでもない為、していない -
「治療のための体操はあるか?」
→教わる。骨頭をお茶碗の中でコロコロするイメージ -
「サイクリング、水泳は問題ないか?」
→いまは痛みがあるため控える -
「松葉杖、車椅子レンタルサポートは?」
→松葉杖2週間。車椅子無し
→松葉杖は幼少の為、安全を考慮し貸し出しはなかった
細々した質問を含め丁寧にひとつひとつ答えてもらい、モヤモヤしていた疑問が少し晴れた。
恐る恐るセカンドオピニオンを打診
丁寧に質問に回答してもらったが、やはりやんちゃな息子のことを思うと、自宅での装具治療が難しく、治療(拘束)期間も長いため手術をしたい気持ちが夫婦ともに強かった。そこで回答いただいた事に感謝の意を伝えつつも、恐る恐るセカンドオピニオンを打診をしてみる。
私「この病気は珍しい病気なので、他院の意見も聴いてみたいのですが..」
快く快諾、その日のうちに紹介状作成
先生「そうなのですね!全然問題ないですよ。どこか診てもらいたい病院はお決まりでしょうか??」
と、快く返事をいただき、
私「水野記念病院なのですが、」
先生「あーあの!」
やはりご存知のようで、紹介状を書くために鈴木先生の名前を出すと、
先生「鈴木先生!とてもご高名な先生ですね!」
その日のうちに紹介状を作成頂き、後日自宅へ郵送してもらえた。
なかなかセカンドオピニオンはやる機会が無く、主治医の気分を損ねないか不安があったが、実際にやってみると丁寧に質問に答えてくれて即座に紹介状を書いてもらえよかった。
そのために、可能な限り自分で調べてみて疑問点を整理して主治医にぶつけてみるのが大事だと学んだ。
具体的にはどういうメカニズムの病気で、どのような治療方法があって、どういう結果を目指すのかを一通り家族で腹落ちしておく事が必要だということ。